ITと音楽で支える、励ます
桜が咲いたというのに、冬に逆戻りしたような寒い日曜日。
都内の公共施設で開かれた大震災チャリティーイベントに行ってきました。
パソコンを使用した通信技術やコミュニケーション技術の進歩は多くの方が実感されているでしょうが、東日本大震災でもメールやツイッター、スカイプなどを通じ、避難所や給水場所、医療機関の情報など、被災者支援に大きな力を発揮したと言われています。
今回のチャリティーイベントには、障害をお持ちの方やボランティアさん、そして福島県から避難してきたあるグループが参加されていました。
福島県の方たちは、原発事故のあと車7台を連ねて都内に避難されたそうです。
車椅子の方など、避難所生活が厳しいケースもたくさんあるでしょうし、本当に1日も早く落ち着いた暮らしを取り戻せるよう願うばかりです。
さて、チャリティーイベントではソーラーパネルを利用して作ったお菓子やハーブティーが配られたり、ミニコンサートが開かれました。もちろん無料で、そのぶん募金という形で協力します。
お菓子もとてもおいしかったのですが、コンサートがすばらしかったです。
オーボエ、ピアノ、そしてソプラノ歌手の3名が、「早春賦」や「ふるさと」などなじみのある曲だけでなく、サン・サーンスやバッハなどのクラシック名曲を披露してくれました。
久しぶりにナマ音楽、そしてナマ歌を聞きました。コンサートホールでもなく、それどころか会場はエントランススペースで、通行人が通ったり、子どもの遊ぶ声が響いてきます。
でも、さすがプロというべきか3人はまったく動じることもなく、終始笑顔を浮かべて堂々とした演奏&歌でした。
聞き終わったとき、なんだかすごく力が出てきました。自分にできること、なすべきことがある限りがんばらなくちゃ、そんな気持ちになりました。
演奏家が楽器で、歌手が声で、たくさんの人に力を与えるならば、私は文章で希望を綴っていこう、とちょっと自己陶酔っぽいことを考えたりもしました。
少しでも被災地の方にご協力したいという気持ちで行ったチャリティーイベント。
自分のほうが勇気づけられ、帰路は寒さも忘れて咲き始めた桜の花を見上げました。