NHKあさイチ『消えた子ども~1191人はどこに?』

NHKあさイチ『消えた子ども~1191人はどこに?』に出演してきました。

番組をご覧いただいた視聴者の皆さんからたくさんFaxが寄せられ、なかには「私も昔、消えた子どもだった」という体験談を書いてくださった方もありました。

ここでもう一度、「消えた子ども」について簡単に説明すると…。

文部科学省が毎年行っている学校基本調査で集計された「居所不明児童生徒」のことです。

居所不明とは、住民票に登録されている住所に住んでいない、あるいは住んでいたのにどこかに転居してしまってその後の行方がわからない、という意味です。

2011年、1年以上居所不明になっている小学生と中学生は1191人。いったい彼らはどこへ消えたのか、なぜ探せないのか…、というのが番組のテーマだったのです。

昨年12月に出版された『ルポ 子どもの無縁社会』でこの問題を書いて以来、あさイチからは3回、企画のオファーがありました。でも、対象が「子ども」なだけに、映像化がむずかしい。

おとなだったらモザイクでもかけてインタビューを取ることもできますが、子どもはそうはいきません。

そんなこんなで二度頓挫していたので、もう無理かな、とあきらめていましたが、熱意のあるディレクター・Kさんのおかげで、なんとか放映にこぎつけることができました。

ところで放映前日、スタジオでリハーサルと打ち合わせをしていたら、次から次へと見学者が来てビックリ。

学生服に身を包んだ高校生らしき集団(修学旅行?)とか、スーツを着た若い男女(引率の先生らしき人がいたので専門学校生?)とか、なぜかオバサマたちの集団も…。

打ち合わせの途中で「あの人たち誰ですか」と聞くわけにもいかなかったのですが、ともかく実際に使っているスタジオの見学ってアリなんだぁ、とはじめて知りました。

よく言われることですが、テレビ局のスタジオは、画面に映っているところ以外は汚い、あれはまぁほぼ本当ですね(苦笑)。

いろんな小道具やセットが所狭しと置かれているし、ライトが当たっていない場所は薄暗くて、うっかりするとすぐ何かに躓いたり。

でも、出演されるMCやゲストはさすがのオーラがあって輝いています。ちなみに、当日ご一緒したゲストの假屋崎省吾さんと山口もえさんは、とっても気さくで、かつ凛としていて、やっぱり露出度が高い人は違うなぁ、って感じでした。

一方の私はと言えば、こう見えてものすごく小心者なので、なかなかいいコメントを出せなかったり、本来言うべきことが言えなかったり、あちゃー、っていうミスもあったりしてかなりの落ち込み…。

とはいえ、そんな個人的なことよりも、「消えた子ども」という社会問題が少しでもクローズアップされたことのほうがよっぽど大事。

問題解決に向けて動き出すことを願いつつ、再度、番組化してくれたディレクター・Kさんと、視聴いただいた皆様にお礼を言いたいです。ありがとうございました。