家族は孤独でできている 毎日新聞社(2006/11)
現代の家族の現状を丹念に取材、多くのリアルな声を収録。
様々な問題を追求しながらも、一方で「家族の希望」を見出そうとする斬新な一冊。
書評
これでもかというほどに、多様な家族のひずみがレポートされている。こうしたひずみの裏側に見えるのが、家族ひとりひとりの孤立化である。正しい家族の形はない。そういった認識から出発することこそが、家族の絆を生んでいく。家族と語り合いたい一冊である。
北海道新聞2007年1月28日号より抜粋
著者インタビュー
なにか問題があったときに、お互い無関心を装ったりして表面上はうまくやっていても、それは問題を先送りしているだけで、いつかは直面せざるを得なくなります。私なりに「しあわせな家族」というものを考えてみると、「ふしあわせ」の中に「しあわせ」があるのではないかな、と思います。
本の窓(小学館)2008年6月号より抜粋
目次
第1章 飢える子どもたち
消えた食事
カネという名の暗雲
見えない氷山
第2章 主婦はどこへ行く?
ファジー妻
無能バッシングに揺れて
孤独とヨン様
闘ったけど、疲れた
第3章 家庭内ピエロになる夫
妻の束縛スパイラル
男の意地は捨てました
マイホームパパの家族ストレス
本当は子どもを愛せない
第4章 親と子の愛憎葛藤
キャリアVS専業母
砂上のパラサイトファミリー
重すぎる老後
第5章 明日への不安
結婚できるかできないか
心の病を抱えたとき
「破綻夫婦」の終わらない冷戦
階層化する家族